研究業績

ミスフォールド蛋白質に着目したトランスサイレチンアミロイドーシスの早期診断法および病態評価法の開発

受付番号/研究機関 ◆受付番号
倫理第1752号

◆研究期間
2019年7月25日から2025年3月31日まで
詳細

本研究の目的及び意義

アミロイドーシスは、様々な前駆タンパク質から形成された難溶性のアミロイド線維が全身諸臓器に沈着し機能障害を起こす疾患群の総称です。アミロイド線維が全身諸臓器に沈着する全身性アミロイドーシスの中で最も代表的な疾患として、トランスサイレチン(TTR)が原因となるTTR型家族性アミロイドポリニューロパチー (TTR-FAP)と老人性全身性アミロイドーシスがあります。これらの疾患は、TTRを前駆タンパク質としてアミロイド線維を形成し、臓器障害を引き起こします。

このTTRによるアミロイド形成は、通常の状態である四量体 (4つの構造) が、単量体 (一つの構造) にばらばらになり、ばらばらになった単量体が変性 (ミスフォールド) することで、アミロイド線維が作られていきます。近年、血液中に存在するアミロイド線維の材料であるこの変性(ミスフォールド)したトランスサイレチン (misTTR) を検出することが開発されてきております。

この研究は、血液中のmisTTR を解析し、トランスサイレチンアミロイドーシスの新たな早期診断法や病態評価法を開発することを目的として行います。

 

研究の方法

この研究は、熊本大学病院神経脳神経内科に入院もしくは外来通院している、もしくは、していた患者様を対象とします。この研究への参加に同意をして頂いた場合、採血検査を約20ml行わさせて頂き、血液中のmisTTR を測定し、電子カルテ内の臨床情報との関連性を調べて、トランスサイレチンアミロイドーシスの早期診断法や病態評価法として有用かどうかを調べます。また、必要に応じて経時的に複数回の評価を行います。

本研究に関与する研究者は、「ヘルシンキ宣言」及び「人を対象とする医学系研究に関する倫理指針」を遵守し、研究を行います。

 

試料・情報の取得期間

研究承認日から2025年3月31日までに、熊本大学病院を受診され、遺伝性トランスサイレチンアミロイドーシスおよびTTR遺伝子保因者と診断された患者様を対象として、採血検査を行う。

 

研究に利用する試料・情報

この研究への参加に同意をして頂いた場合、約20mlの血液を採取させて頂き、血中のmisTTR等の蛋白解析を行います。採取した血液試料または上記期間に取得・保存した血液試料の解析は、熊本大学病院脳神経内科、長崎国大学アミロイドーシス病態解析学、Prothena Biosciences Incにて行います。診療録データ (年齢、性別、TTR遺伝子型、臨床症候、採血検査、髄液検査、神経生理検査、病理組織検査、画像検査、生理検査)と血液解析の関連性について、熊本大学病院脳神経内科にて検討します。

本研究で採取した試料および研究データを第三者等に提供することはありません。

 

研究機関の名称並びに研究責任者の氏名

研究機関名称:熊本大学病院 脳神経内科
研究責任者:植田 光晴 脳神経内科 講師

研究成果に関する情報の開示・報告・閲覧の方法

 本研究で得られた研究成果は、国内外の学術誌や学会での発表に加え、熊本大学脳神経内科ホームページ上で概要を公開する予定です。ご要望があれば、患者様とそのご家族が読まれる場合に限り、研究の独創性等の確保と他の被検査の個人情報の保護等に支障がない範囲内において、この研究の計画書をご覧いただけます。下記担当者までご連絡ください。

個人情報の取り扱いについて

研究対象者個人を識別しうる情報(氏名、生年月日、性別、住所、医療機関のID番号など)、組織検体は、対応表を作成し匿名化します。匿名化された臨床情報は熊本大学 脳神経内科に設置された施錠されたロッカー内に保管します。診療情報は外部機関へ提供しません。成果報告(学術誌への論文発表、関連学会での学会発表)は、研究対象者個人が識別されないように行います。前述の方法で研究に使用する情報は厳密に管理し、漏洩には中止して研究を行います。

利益相反について

この研究の資金源は国から交付された研究費(運営費交付金、科学研究費など)およびProthena Biosciences Incとの共同研究による研究費により行われますが、研究の公正さに影響を及ぼすような利害関係はありません。研究責任者、研究分担者の利益相反については、利益相反自己申告書を当大学倫理委員会へ提出し、利益相反委員会の承認を得ています。この研究に携わる全研究者は費用を公正に使った研究を行い、この研究の公正さに影響を及ぼすような利害関係はありません。研究実施期間中に新たに利益相反状態が発生した場合は、ただちに修正した申告書を当大学倫理委員会へ提出し、判断を仰ぎます。

利益相反を適切に管理し、公正かつ健全な研究を遂行し、研究対象者の利益を優先致します。

本研究参加へのお断りのお申し出について

研究への協力の同意は自由意志によるものであり、同意しなくても不利益な扱いを受けるようなことはありません。一度この研究に参加することを同意した場合であっても、いつでも撤回することができます。

同意を撤回された場合でも患者様に不利益が生じることはありません。

 

お問い合わせ対応窓口

熊本大学病院 脳神経内科
担当者:増田 曜章,植田 光晴
連絡先:熊本大学病院 脳神経内科
〒860-8556 熊本県熊本市中央区本荘 1-1-1
電話 096-373-5893

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