研究業績

頭蓋内動脈狭窄症患者におけるTOF-MRA上のsignal intensity ratioとSPECT所見との比較研究

受付番号/研究機関 ◆受付番号
先進 第1887号

◆研究期間
平成26年3月30日から平成28年4月30日まで

詳細

研究の目的・方法

脳梗塞患者における頭蓋内動脈狭窄有病率はアジア人に多い(33〜56%)。

脳卒中データバンク 2009によれば急性期脳血管患者の32.2%に50%以上の頭蓋内動脈狭窄あるいは閉塞を認めることが示されている。

このうち中等度以上(50〜99%)の頭蓋内動脈狭窄の頻度は10.8%であり、頭蓋外動脈狭窄の5.4%と比べて高率であり、脳梗塞再発予防には頭蓋内動脈狭窄に対する積極的な検査・治療介入が必要と考えられている。

重度(70〜99%)の頭蓋内動脈狭窄症における脳梗塞再発リスクは高いことが知れられている(Kasner SE Circulation 2006)。

しかし中等度(50−70%未満)の頭蓋内動脈狭窄症においても脳梗塞再発は同様に認められる。

解剖学的評価に加えて機能的評価も考慮する傾向が高まっており、その一つに非侵襲的かつ汎用性の高い検査としての頭部MRI(TOF-MRA)におけるsignal intensity ratio(SIR)がある。

SIRは頭蓋内動脈狭窄病変の機能的血流を反映していると考えられており、SIRが0.9未満では脳梗塞再発率が高いという結果が報告されている。

しかし機能的血流を反映しているといわれているが、これを同じく頭蓋内脳血流を定量的に評価するために用いられている123IMP-SPECTと比較検討した報告はされていない。

本研究では、頭蓋内動脈狭窄症を有する患者を対象に頭部MRI(TOF-MRA)でSIRを測定し、123IMP-SPECTにおける脳血流との関係性明らかにするために比較検討することを計画した。

 

研究の対象となる方

2004年5月から2014年4月までに頭部MRI(TOF-MRA)で頭蓋内動脈狭窄を認め、当院にて123IMP-SPECT検査を施行した患者様。

 

研究に利用する資料・情報

① 年齢,性別,病歴,診断名,治療歴

② 服薬状況(抗血栓薬)

 

研究機関の名称並びに研究機関の長および研究責任者の氏名

研究機関の名称:熊本大学大学院

研究機関の長:生命科学研究部長 西村泰治

研究責任者:神経内科 教授 安東由喜雄

 

研究に関する資料の入手・閲覧について

本研究の研究計画書及び研究の方法に関する資料の一部を、入手又は閲覧することができます。研究担当者までお問い合わせください。

 

個人情報の取り扱いについて

本研究はヘルシンキ宣言(1964年、以後1975年東京、1983年ベニス、1989年香港、1996年サマーウエスト、2000年エジンバラ各世界医師会総会、2008年ソウル改訂版)の精神に基づいて、施設における倫理委員会で研究実施の承認を受ける。

研究責任医師、研究分担医師、その他本研究に携わる全ての者は、本研究の実施において研究対象者の秘密の保全を図る。

また、本研究は「臨床研究に関する倫理指針(厚生労働省)」を遵守し進める。

 

1) 医学研究及び医療行為の対象となる個人の人権の擁護

研究対象者の人権擁護のため、得られたいかなる個人情報についても秘密が厳守されることを保証する。

 

2) 医学研究及び医療行為の対象となる個人への利益と不利益

本研究は、過去のデータをもとにする後ろ向きの患者-対照研究で、新たに検査・治療を追加するものではない。従った患者本人への利益、不利益は原則として生じない。

ただし個人情報の流出は不利益となるため、以下の方針で臨む。

すなわち、本研究は研究対象者データをまとめて解析するものであり、各対象者個人を特定できるような検討は行わない。

問題発生時には適切な対応を行う。

登録データの研究目的使用に当たっては研究責任者によりデータ管理を徹底し、学会・論文などの研究成果発表以外の部外へデータが流出しないよう注意する。

また個人情報の流出により個人のプライバシーを侵害した可能性が生じた場合はすぐに倫理委員会に報告する。

 

3) データ管理

患者名は暗号化し、研究を進める。

患者名と暗号との対応表はインターネットと切り離したコンピューターないしは書面で厳重に管理する。

暗号化されたネットワークから外に診療情報を出す場合には、匿名化して、診療情報を取り扱う。

 

利益相反について

熊本大学では、より優れた医療を社会に提供するために積極的に臨床研究を推進しています。

そのための資金は、公的な資金以外に企業からの寄付(外部資金)や契約でまかなわれることもあります。

現代では医学研究の発展にとって、企業との連携は必要不可欠なもので、国や大学も健全な産学連携を推奨しています。

一方で、産学連携を進めた場合、患者様の利益と研究者や企業の利益が相反(衝突)する状態が起こる可能性があります。

このような状態を「利益相反」と呼びます。

そのような状況では、臨床研究が企業の利益のためになされるのではないかとか、研究についての説明が公正に行われないのではないかといった疑問が、患者様や一般の方に生じることがあります。

そのためヘルシンキ宣言では、「臨床研究においては、被験者に対して、資金源や起こりうる利害の衝突(利益相反)について十分な説明がなされなければならない」と定めています。

これに対応して、熊本大学では、「熊本大学利益相反ポリシー」が定められました。本臨床研究はこれらの指針に基づいて実施されます。

本研究は,研究費、奨学寄附金等によって行われる予定です。

研究に携わる全研究者は、公正に費用を用いて研究を行い、公正さに影響を及ぼすような利害関係も生じません。

 

お問い合わせ対応窓口

研究担当医師:中島 誠 (神経内科)

住所:熊本市中央区本荘1-1-1

電話番号:096-373-5893(夜間、休日 096-373-7021 神経内科当直医)

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